HACCP(ハサップ)書類の作成方法
ご自身でHACCP書類を作成される場合の注意点
インターネットで調べても混乱される方は、まず規模や内容によって2種類のHACCPを知る事から始めましょう。個人の方でこのサイトをごらんになっている方のほとんどはHACCPの考え方に基づく衛生管理という飲食店や病院内施設など、その施設内で調理してその施設内で提供・販売する比較的小規模な事業者さんに該当する方だと思います。対してHACCPによる衛生管理というものは大規模な工場やセントラルキッチンなどが対象になるものです。混乱しないためにはまずどちらに該当するか判断してください。ちなみに当サイトでは1つ目の比較的小規模な施設を対象にしたHACCPの考え方に基づく衛生管理によるHACCP計画作成方法と作成上の注意点について説明します。
1.2種類のHACCP
HACCPによる衛生管理
大きな規模の製造工場やセントラルキッチンなどが対象になるもの
CODEXのガイドラインに沿った7原則12手順を使用した厳格な内容のHACCP(ハサップ)(仮称基準A)
いままで各種団体や自治体が自主的に取り入れてきたHACCPが整理されて制度化されました。ラインでお饅頭を作る工場のHACCPで、ただ饅頭1商品だけでも専門的な知識を必要とする膨大な量の書類の作成が必要になります。作られる食品ごとに個別の作成が必要となります。規模が大きくなるほど健康被害が拡大する範囲が大きくなるため厳格な基準による管理が求められます。そのため大幅な設備投資が必要となるケースも多く、事業者に大きな負担が強いられることになります。
HACCPの考え方に基づく衛生管理
小さな規模の飲食店や施設内厨房などが対象となるもの
HACCP(ハサップ)の考え方に基づく衛生管理(仮称基準B)=「小さなお店のHACCP」
大きなHACCPの考え方を取り入れて簡素化した内容となっています。過剰な設備投資は必要なく小規模なお店でも取り組みやすい内容になっています。
このサイトではこちらについて説明しています。
2.HACCPの考え方に基づく衛生管理の作成方法と注意点
新規営業許可申請・更新時
新規営業許可申請書類一式の作成提出に加えて
・一般衛生管理計画書
・重要管理計画書
上記2つの作成とその計画に沿った実施が必要です。
開業前に事前相談に行けば、作成のためのひな形を頂けます。
一般衛生管理計画書については、このひな形にほとんど基本的な一般衛生管理の内容が書かれているので、後はご自身の厨房に合わせた内容で付け加えればである程度衛生管理上信頼することができる内容のものが作成できると思います。
重要管理計画書のひな形は作り方の見本程度に考えてください。これはそれぞれの事業所によって全く内容が違うものになります。基本は健康被害を引き起こす危害要因の菌・ウイルス・虫・毒・異物の対策を徹底的に考える事です。その上で目に見えない菌・ウイルスそれぞれの存在場所・増え方・好む環境・苦手な環境・苦手な温度を計画に取り入れて、つけない・増やさない・やっつけるを基本に考えて対策します。お客様・利用者様が口に入れるもの全てを計画に取り入れないと食中毒の危険性を排除できません。数年前に給食でノロウイルスが発生した事故がありましたがその原因が刻みのりであったように薬味にまで気を配る必要があります。(このケースの場合は調理者の立場では対策不可能な事故といえますが。)。
この重要管理計画書の提出義務を飲食店経営のリスク管理の大きなチャンスととらえてしっかり作成してください。
・一般衛生管理の実施記録表
・重要管理の実施記録表
この2つが毎日それぞれの事業所で記録して保管する義務がある表です。このひな形も保健所で頂けると思います。
どちらも計画書にあわせて少し手直しする事でそのままでの使用も可能なものだと思います。
あとは毎日確実に記録してしっかり保管してください。(保管義務は1年間です。お客様や利用者様からの通報で保健所が事業所に調査に入る際に提出を求められるものです。しっかりと記録・保存が実施されていないと保健所の信頼を失います。)
3.作成した時の量は?
このひな形を利用して実在する居酒屋さんのHACCP書類を作成してみました・・・・・
とりあえず提出義務を満たす程度の内容で営業許可更新時のHACCP書類を作成した場合
ある程度までのポイントには目をつぶって危険性が高いところだけを取り入れて作成しました。ご自身で作成される場合には、ここまで重要管理計画に気を配るだけでも大変苦労されるとは思いますが、飲食店経営上最大のリスクを管理するのですから、できる限り時間を取っていろんな危険の可能性を計画に取り入れる必要があると思います。
保健所提出分
一般衛生管理計画 1枚
重要管理計画 4枚
事業所記録保管分
一般衛生管理の実施記録 2枚
重要管理の実施記録 2枚
A4サイズで9枚(片面印刷)に達しました。
「お店を守る活きたHACCP」というものを意識してHACCP書類を作成した場合
保健所提出分
一般衛生管理計画 2枚
重要管理計画 8枚
事業所記録保管分
一般衛生管理の実施記録 2枚
重要管理の実施記録 2枚
A4サイズで14枚(片面印刷)にもなりました。重要管理計画はメニューの種類、使用食材、調理工程が多ければ多いほど増えます。居酒屋さんなどはメニューが多いのでどうしても重要管理点に取り入れるものが増えてしまいます。
4.作成上の注意点まとめ
・メニューの提出は求められていないので、HACCP書類の作成は作成者のさじ加減次第で何とでもできるということ。計画に入っていても入っていなくても提出の時点では保健所は把握しない。(できない。)
よって、 とりあえず提出義務を満たすだけならひな形にちょっと記入すれば完成します。
*提出分(一般ひな形をそのまま使用 重要1枚作成)
・作成時に菌・ウイルスを付けない・増やさない・やっつけるを取り入れた正しい重要管理点を考える為には、食中毒菌については当然ですが、加えて調理方法や食品の知識も重要です。
調理方法や提供方法などの現場を知らない人が作成する場合、その料理一品一品について質問しないと正しいHACCPは作成不可能
・食中毒を防ぐのは当然の事で、加えて後のクレームや事故発生時のリスク管理にまで及ぶ内容として重要管理計画を正しく作成すると、メニューの数だけ書類のボリュームがどんどん増える。
お客様が口に入れる直前の提供状態のものを全て分類するので、メニューや添え物が多いと記入するものが増える。
結果、真剣にお店や施設を守る為に出来る限り細かく作成する事が大切だが、それに比例して勉強時間・作成時間・作成量が増える。
今後変更がありましたら追加で詳細をご案内いたします。
ホウプフル・ハサップ・クオリティで作成代行致します。
ホウプフル
ハサップ
クオリティ
本当に役に立つHACCPを作成します。
「小さいお店のHACCP」は事務所が取り組む食中毒対策業務の中心です。
プライドをもって「活きたHACCP」作成します!
ホウプフル・ハサップ・クオリティとは
・経験に基づいた正しい食中毒知識・現場知識・調理知識・食材知識で作成します。
・長年の経験に基づく行き届いた穴のないHACCPを作成します。
・現場にお邪魔して、作業の流れや食材の保管による危険をHACCPに取り入れます。
・従業員の知識と意識を向上させます。
・毎日の記録・保管も管理して、「慣れ」「手抜き」による危険を防ぎます。(有料)
現場での慣れ・慢心による手抜きは現場にいないと防ぐことができません。最終的に自分の事業所を守ることができるのは、万が一事故が発生した場合に責任を負わなければならないオーナー様・事業主様です。小さな事業所こそ、正しいHACCPを導入してお店・施設をしっかり守る事をお勧めします。
HACCP計画(一般管理計画書類・重要管理計画書類)作成の依頼について
作成ご依頼の流れ
1.ご連絡
メールか電話にてお問い合わせください。
1)メニューのコピーを頂きます。
2)冷蔵庫・調理場の画像を頂きます。
3)料理に添えるものや、テーブル調味料等についてお尋ねします。
4)その他基本情報をお尋ねします。
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2.お見積り
1で頂いた資料を基にお見積もりいたします。
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3.ご契約
2の見積もりでご納得いただければご契約となります
契約書後HACCPの作成に入ります。
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4.現場検証と詳細聞き取り
厨房・客席・倉庫等現場をチェックさせていただきます。
早急の対応が必要な危険個所はその場でご指導いたします。
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5.HACCP作成開始
これまでの情報をもとに穴のないHACCP計画を作成いたします。
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6.HACCP計画作成完了
保健所に提出する
1)一般衛生管理計画書
2)重要管理計画書
事業所での実施を記録する
3)一般衛生管理の実施記録表
4)重要管理の実施記録表
事業所内での衛生管理意識の向上に使用する掲示物
5)手洗い実施方法
6)その厨房施設にフィットした衛生管理上の注意表
7)HACCPをしっかりと実施し記録する意義
8)その他衛生管理意識向上に必要な物
などを作成します。
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7.HACCP計画提出
営業許可申請書の作成もご依頼いただいた場合は提出もこちらで行います。
営業許可申請書をご自身で作成される場合は作成した書類一式をお渡しいたします
ので1)と2)を申請書と一緒に提出してください。
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8.ご入金
完了いたしましたら請求書をお送りいたします。請求翌月の末日までにお振込み又
は現金でお支払いください。
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9.完了
お支払いですべて完了となります。
オーナー様が不在で店舗が不安
毎日の実施記録と保存が不安
万が一の際に対応の相談者が必要
飲食店経営上の相談者が必要
そんな時は
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*当方は行政書士事務所です。守秘義務等コンプライアンスを厳守いたします。